糖尿病患者が感染症に罹りやすい理由とは

糖尿病は感染症に弱い

糖尿病になると、感染症にかかりやすく、重症化しやすいと聞いたことがあります。
どうして、そのようなことになるのでしょうか。

糖尿病は一度感染症に罹ると治りにくく、また通常なら重症化しないような小さな傷が、壊死に至ることもあります。
傷自体の治りが悪いことに加え、感染症に対する抵抗力がないためです。
では、糖尿病患者は、なぜ感染症に罹りやすいのでしょう?

人間の身体は心身のストレスが加わると、外敵からの攻撃が加わったと感じます。
そこで自分の身を守ろうとするのですが、その時にカテコラミン・コルチゾール・グルカゴン等のインスリンに拮抗するホルモンが分泌されます。
更に肝臓での糖新生(糖を作り出す)の更新やインスリン抵抗性の増大が起こるため、手術後や大きな怪我をすると血糖値が更に上がってしまうのです。

どんな感染症に罹りやすいのか?

でも、感染症と一口に言っても様々あると思うのですが、具体的な感染症を教えてください。

一口に感染症と言っても、起こる場所によっても様々。
下に一部例を挙げてみましょう。

呼吸器感染症
尿路感染症
皮膚・軟部組織感染症
口腔内感染症

とくに足病変は、糖尿病患者にはつきものです。
神経障害があるために足先に怪我をしていても、足の色が変わるくらいの血流不全があっても、痛みを感じません。
病院に来る頃には指先が真っ黒…壊死しているということもあります。
表面だけが壊死している場合には一部切除で乗り切ることも可能ですが、糖尿病患者は血流が悪くて易感染状態にあるために、傷の治りが悪く切断に至ることもあります。
また、切断してもその切断面の傷が感染することもあります。

糖尿病は一度罹ったら、いかに合併症を予防するかにその後の生活にかかっているのです。
重度の肺炎の治療にステロイドを使いたくても、更なる高血糖を招くことになるので治療が難航します。
感染症に対しても早期発見・早期治療が必須なのです。

まとめ

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