血糖値が高い、血糖値に注意するように、などとお医者さんから注意されたりすることがあります。
血糖値が高いことによってもたらされる健康上の不利益については多くの方がすでに知るところ。
だからこそ、食事や運動などの生活習慣に注意して生活することが求められるわけです。
そんな中で、この記事では、生活習慣に取り入れる、ほんの少しの手間で血糖値によい影響を与えられるような、一工夫についてご紹介します。
最近ではアロマセラピーという言葉が注目を集めています。
アロマキャンドルやアロマオイルといった言葉をメディアなどで目にされたことがある方もいらっしゃるでしょう。
一見すると、この「アロマ」と、血糖値はなんら関係のないことのように思えます。
血糖値は身体の中の糖質・糖分についての話題であるのに対し、アロマはストレスなどのメンタル的な要素に効くものなのでは?という印象が強いためです。
しかし、実はこのアロマというものを血糖値に影響させることが可能だと知ったら、驚かれるでしょうか。
まず、見落としてはいけないのは、血糖値を下げるはたらきをする「インスリン」という物質です。
このインスリンは、インスリン注射などと外部から投与されるような印象が強いかもしれませんが、当然のことながら、もともとは体内で生成されるものです。
このインスリンはホルモンの一種で、膵臓から分泌されるものです。
こうしたホルモンの分泌は、自分の意思でコントロールすることができないものであり、身体が無意識のうちにはたらくのです。
この無意識のうちにはたらく身体のはたらきには、アロマが効果的だといわれています。
先にも述べましたが、ストレスが蓄積している状態などにさらされると、このインスリンの分泌が悪くなったり、あるいはインスリンが分泌されたとしても、それが適切に身体に影響しないなどの問題が起こることがあります。
こうした状況を改善するため、アロマによって身体にリラックス効果を与え、ホルモンバランスを整えることで、インスリンのはたらきを良くし、血糖値を下げる効果を充分に発揮させようというのが、アロマによる血糖値への治療補助ということになります。
ちなみに、血糖値によく影響するアロマは、ラベンダーやゼラニウムなどのリラックス効果のあるもので、膵臓への働きが期待できるのです。
ふだん、あまり血糖値について意識しない方にとって、血糖値を思わず意識してしまうときとはどんなときでしょうか。
おそらく多くの方は、会社などで実施される健康診断のときでしょう。
健康診断の結果で「血糖値が高い」ということになれば、再検査のために病院に行かなければならなかったり、場合によっては治療をしなければならなくなったり、状態が悪ければ入院などという可能性もあります。
そうしたときに、「なんとか一時的に血糖値を下げる方法はないものか?」ということは、誰もが一度は考えることでしょう。
この疑問にお答えするとすれば、「一時的に血糖値を下げる効果的な方法は、残念ながらない」ということになります。
もちろん、血糖値は一日の中でも時間帯によって大きく変動します。
何度か繰り返し述べているとおり、血糖値は食事をとることで、消化された糖質が血液中に吸収され上昇します。
そして、食後にインスリンが分泌されることによって減少します。
しかしながら、血糖値の指標としての血液検査では、「空腹時血糖」といって、一日の中でも血糖値の低い状態での血糖値を測るため、食事を抜いたりしたとしても、急激に空腹時血糖が下がるなどということはありません。
ふだんの血糖値を下げるためには、生活習慣を改め、ベースとなる血糖値の値が下がらなければ意味がないのです。
血糖値を下げる食物として、玉ねぎやキャベツなどの食物が代表例として挙げられますが、これらも同様で、あくまでも一時的に下げるだけであり、急激に血糖値が下がるということではありません。
普段の食事に取り入れることによって、身体の血糖値を下げる効果を受けることができるのです。
血糖値が気になるという方は、一時的に下げよう、という視点ではなく、ふだんの生活習慣から見なおして血糖値が「結果的に下がる」ような生活を心がけることが重要といえるでしょう。