妊娠糖尿病の診断基準

妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見、または発症した糖尿病のことを言います。
あきらかな糖尿病は含めません。あくまでも、妊娠中に発症したことが前提です。
軽い高血糖の妊婦にも治療を促しているそうです。

妊娠糖尿病を発症する女性は年々多くなっています。

妊娠糖尿病の診断基準は2010年に変更しました。
妊娠糖尿病の定義は「妊娠中に発症もしくは初めて発見された耐糖能低下」です。

※耐糖能低下とは、
空腹時血糖が110mg/dl以上126mg/dl未満、
ブドウ糖負荷後2時間値が140mg/dl以上200mg/dl未満の状態をいいます。
糖尿病の入り口みたいなものです。

※ブドウ糖負荷試験(GTT)とは、
血糖値は常に変動しているので、1回の血糖値測定で異常値が出ても、すぐに糖尿病と診断することはできません。
そこで、空腹時の血糖値とともに、一定量(75g)のブドウ糖水溶液を飲み、その結果、血糖値がどのように推移するかをみて、より正しい判定をしようというのがブドウ糖負荷試験(GTT)です。

ブドウ糖負荷試験(GTT)

ブドウ糖負荷試験(GTT)を行い以下の1点以上を満たした場合、妊娠糖尿病としています。

空腹時血糖値 ≧92mg/dl
1時間値 ≧180mg/dl
2時間値 ≧153mg/dl

妊娠時に診断された明らかな糖尿病

空腹時血糖値 ≧126mg/dl
HbA1C ≧6.5%
随時血糖値 ≧200mg/dl
ブドウ糖負荷試験(GTT)2時間値 ≧200mg/dl
確実な糖尿病網膜症が存在する場合

※HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)とは、
自分自身の血糖状態を知る上で、非常に重要な数値の一つです。
血液検査の結果、このHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値が高ければ高いほどたくさんのブドウ糖が余分に血液中にあって、ヘモグロビンと結合してしまった、という訳なんです。
血糖値が高い人はHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)値が高くなり、ふだんの血糖値が低い人はHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)値も低くなります。

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