いままでの回の中で、食後の血糖値については何回もお伝えしていますね。
では、おさらいをして行きましょう。
正常な人は140mg/dl未満 食後高血糖(境界型)の人140~200mg/dl未満 糖尿病の人は200mg/dl以上です。
正常な人は、食後の血糖値が140mg/dlを超えたりはしません。
食事をして、血液中のブトウ糖が多くなるとインスリンが分泌され細胞や筋肉に取り込むのです。
正常な耐糖能は、そうして血糖の調整を行っています。
そういう面から言えば、食後高血糖(境界型)の人に関しても糖尿病予備軍の段階であり、糖尿病と診断されているわけではないのです。
食後高血糖を上手くコントロールをすることが出来るようになれば、糖尿病の進行を食い止め、食後血糖は正常値:140mg/dl未満に戻れる日がくるのですから。
それには、もちろん食生活の見直しと生活習慣の改善は欠かせません。
通常わたしたちは、夕食後すぐ睡眠をとるようなことはありません。
だいたい、夕食後3~4時間は経ってから就寝するでしょう。
ある程度空腹の状態で寝た時の血糖はさらに寝ている間も下降しグルカゴンの放出が増加し、その影響を受け内臓脂肪が消費されることになります。
逆に、仕事をしてお腹が空いて、家に帰ってきたころはもうクタクタです。
夕食をたくさん食べたら、眠気が襲ってきてそのまま「おやすみなさい」なんてこともあるかもしれないですね。
しかし、これでは睡眠中も血糖値は高い状態がずっと続いていることになります。
そうする事でインスリンが大量に放出され、寝ている殆どの間、内臓脂肪が蓄積をします。
最低でも、寝る3時間前には食事は済ませましょう。
しっかり消化、そして血糖値を下げてから就寝するようにしましょう。
また、寝すぎや睡眠不足も糖尿病のリスクファクターとなることが分かっています。
質の良い睡眠をとるために、就寝前のコーヒーやお酒の摂取を控える、寝具やパジャマを心地よいものにする。
照明を暗くする。
平均睡眠時間を7時間程度にする。
いまの時代はスマホで「ねむり体内時計」というアプリがあります。
体内時計のリズムを知ることができ、その上リズムまで整えてくれる。
とても心強いアプリです。
最近、食後の運動を推奨しています。
これには理由があってグルコーススパイクを防ぐ目的があるからなのです。
血糖が180mg/dl以上になるとグルコーススパイクが発生す
るのです。
グルコーススパイクとは、血糖が一時的に上昇することを指します。
これにより、血中に溢れたたくさんの糖が血管壁や神経を傷つけていきます。
この状態は血糖が180mg/dl以下になるまで障害され続きます。
合併症の原因にはこのグルコーススパイクが関与していると考えられており、動脈硬化などの危険を回避するためにも、食後の運動は効果的と推奨されています。
もちろん、筋トレも然りです。
筋トレには大きな筋肉の負荷をかけることで、少ない回数でも有効に血糖を下げることが期待できます。
特に、年々おとろえてくる大腿四頭筋この筋肉は足を上げるために必要な筋肉です。
おとろえてくると、平らなところでも躓いて転んでしまうようになります。
またこの筋肉はアンチエイジングの筋肉と呼ばれることもあるくらいです。
若々しい人ほど、この筋肉が発達しているのです。
筋トレを行うことで、筋肉量が増加し筋肉内で糖の取り込みもそれに伴い高まるため、インスリンの働きが改善され血糖値の正常化へとつながるのです。
実際に食後の筋トレで血糖が下がったという事例もあるくらいです。
ただ、運動というのは毎日行うことが前提になります。
あまりキツイ筋トレだと後が続きません。
筋トレを長く続けるポイントをまとめてみました。
*参考にしてみてください。