健康な人の血糖値は、食後1時間をピークとし、その後は徐々に下がりはじめ緩やかなカーブを描きながら、180分後には食前の血糖値まで戻ります。
しかし、糖尿病の人の場合食事をしてからの血糖は、グーッと上昇し始めます。
そして健康な人の倍の時間120~150分後にピークを迎えます。
その後の血糖は急下降をしていくのです。
そして210分後にようやくもとの血糖に戻るのです。
食後の高血糖、ピーク後の急下降怖いですよね。
インスリンが多く分泌されれば、それだけ血糖は下がります。
ですが、その代償もついてきます。
インスリンは脂肪を作り、脂肪の分解を抑制する働きがあるのです。
インスリンが分泌されることは血糖を下げること、そして脂肪を増やすことなのです。
高血糖の原因は様々です。
それは、糖代謝異常によって引き起こされます。
ですが、だからといって、一概に「高血糖=糖尿病」と勘違いしないでもらいたいのです。
もちろん、糖尿病患者さんの高血糖についても述べていきますが、他の疾患の症状として高血糖が現れることがあるのです。
では、早速見ていきましょう。
ここに紹介したのは、ごく一部ですが、食後、血糖が下がらず心配な方は早めに内科、内分泌科へ受診をお勧めします。
運動にも、有酸素運動と無酸素運動がありますが、血糖を下げるために効果的なのは有酸素運動です。
だからと言って、なにもジムに通い始める必要はありません。
毎日続けられないと意味がないからです。
犬を飼っているお宅は、犬の散歩は日課になりやすいですよね。
出来れば日々の記録をつけておくと、ペットとの思い出にもなる上、自分の健康管理まで出来てしまいます。
ですが、食後すぐの運動は避けましょう。
食後は消化のため胃に血液が集まります。
ここで運動すると他に血流をとられ、結果、胃が虚血を起こし胃の痛みを伴ってしまうためです。
同じ有酸素運動でもジョギングなどのハードなものは、脂肪を燃焼するうえで血液中の糖分を(エネルギー)を補充しようとします。
そのため、血糖を下げるには散歩などの軽い有酸素運動が良いのです。
歩幅は、少し大きめに取りましょう。
最初は10分位でもかまいません。
慣れてきたら、別のルートを探検してみるのも楽しいかもしれません。
有酸素運動は、続けることで、ダイエット効果も期待されます。
血糖が下がり、ダイエットにつながればうれしいですよね。
余談ですが、若返り効果は大腿四頭筋にあると言われています。
ようするに太ももの筋肉です。
大きな筋肉を育てること、維持することは老化防止にもつながりますね。
監修:宮座 美帆
経歴&活動:
平成25年 臨床工学技士の資格取得。
同年より、広島大学病院に勤務し循環器・呼吸器・代謝内分泌などの疾患を対象に多くの仕事に従事し経験を積む。
現在は医療に関する執筆・監修をこなす医療ライターとしても活動中。
病院・クリニック・企業のHP内コラム等も担当し、読者のみなさまが「病院を受診するきっかけ」作りを積極的に行う。