2型糖尿病の治療の流れ

糖尿病を発症してしまうと、治らないと学びましたが、治療方法はあるのでしょうか?
発症してしまったらお手上げ状態?

生活習慣病に位置する2型糖尿病の治療は、病態や本人のコンプライアンス・生活環境によって違います。

①生活習慣改善
治療の第一歩は、生活習慣の改善。
これをせずして糖尿病の治療はできません。
糖尿病という病気がどういうものかを理解した上で、食事療法や運動療法を取り入れます。
早期に発見されて生活習慣を改善すれば、境界型ギリギリまでコントロールを良くすることも可能です。
しかし、糖尿病と診断されても生活習慣を改めなければ、すぐにインスリンに依存にする状態になってしまいます。
合併症の発症・進行も危ぶまれます。
②生活習慣改善 + 経口血糖降下薬 (+インスリン療法)
生活習慣の改善だけでは血糖値やHbA1c値が改善しない場合は、内服薬との併用になります。
内服薬にはいろいろなタイプがあり、インスリンを分泌させるものや食後の急激な高血糖を抑制するもの等、医師が患者に合わせて処方します。
一度内服治療をしても、その後のコントロールが良ければ、内服は減量や中止することが可能です。
(ここでのインスリン療法は、いったん膵臓を休ませてあげるという目的で使用するインスリンで、インスリン依存状態ではありません。)
③生活習慣改善 + 経口血糖降下薬 +インスリン療法
①→②と進んできてもまだコントロールがつかない場合は、インスリンを常時使用します。
インスリンには長時間型や短時間型があり、食直前に打つものや食後に打つものがあります。
内服薬の段階で頑張ってしまった膵臓が疲れ果て、ほぼ完全に分泌できなくなってしまう場合は、インスリンに依存しなくてはなりません。
この段階になると、仕事にも出張にも旅行にも、常にインスリンを持ち歩かなくてはなりません。
また、その時の具合や食べた物が少ないと、低血糖を起こして意識を失うことがあります。本来は②まででコントロールをつけておきたいところです。

糖尿病になっても薬を飲めば大丈夫…というのは間違い。①の段階でとどまっていられるよう、基本である生活習慣の改善をまず努力しましょう。

まとめ

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