日本糖尿病学会では、HbA1c≧6.5%を糖尿病のラインとしています。
ただし、これだけで糖尿病という診断をするのではなく、空腹時血糖・ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値を合わせて診断します。
「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」糖尿病診断の指針にフローチャートが示されていますので、興味のある方は一度みてみてもよいでしょう。
ではHbA1cが6.5%未満なら安全か?といったら、そうではありません。
特に糖尿病の初期段階では、食後の高血糖だけが高いことがあります。
少しずつ糖代謝が障害されているけれども、次の食事までの間には一応元にもどる。
こういうパターンです。
このタイプでは、健康診断を受ける日の朝に食事抜きで採血をすれば、空腹時血糖でひっかかることはありません。
しかし、わざと糖分を一度とって負荷をかける75gOGTTというものをしてみると、通常よりも糖の代謝が遅れていることが解ります。
この検査は自宅ではできませんし、クリニックでは行っていない場合もあります。
75gのブドウ糖を含む薬を用意する上に、何度も採血をする必要があるため、採血される本人だけでなく、医療機関側も負担があるからです。
しかし、この検査を行うことでより詳しい糖代謝の過程を知ることができます。
クリニックなら、土曜日などサラリーマンの方でも受けられると思います。
糖尿病に詳しい・熱心なところなら対応しているので、問い合わせてもいいかもしれませんね。
しかし、あなたにとって大事なのは、糖尿病かどうかを診断することではありません。
糖尿病に罹らないこと。
つまり、生活習慣を正すことです。
糖尿病という確定診断はお医者さんにおまかせするとして、あなたはまず適性HbA1cの範疇にいることを目標としましょう。
HbA1c | 6.2%未満 |
---|---|
空腹時血糖 | 129mg/dl未満 |
これがHbA1cの基準値です。
糖尿病の診断基準ではないので、注意してくださいね。
HbA1cの糖尿病型とされるのは6.5%以上で、空腹時血糖は126mg/dl以上です。
ここまで読んでいただいた方の中には、「6.2%より低いのに、健康診断で引っかかったけど…?」というかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
そうなのです。
健康診断では、HbA1c6.0%でも数値の横に“H”マークがついてしまうのです。
わかりにくいのですが、健康を維持することを目的とすると、HbA1c6.2%では少し高いのです。
ただし、この値をキープしていれば、血管の障害や神経障害などの合併症は予防することができるでしょう。
しかし、糖尿病そのものを予防するのであれば、もう少し頑張って欲しい。
そこで、健康診断や人間ドックで示される値はさらに厳しい値を「正常域」としています。
正常域のHbA1cは5.6%未満。
急にきびしくなってしまいましたね・・・。
なぜ健診レベルになると、こんなに厳しくなってしまうのでしょう?
それは、糖尿病が一度かかってしまうと治ることのない病気だからです。
そして、糖尿病を発端とする病気がとても多く、脳梗塞・心筋梗塞・腎不全による透析など、医療の抱える問題の多くは糖尿病が諸悪の根源だから。
脳梗塞では働き盛りの年代でも寝たきりになってしまいますし、透析は患者数に対して受け入れ施設が少なく、透析難民と言われる人達が出てきていますから、大変な問題です。
だから、その前に糖尿病を予防しましょうということなのですね。
大人が意識的に運動せずして好きなだけ食べていたら、この便利な社会・飽食の時代では、かなりの確率で糖尿病・脂質代謝異常(高コレステロール血症)になってしまうでしょう。
ですから、日々健康でいられるようにするには、会社の健康診断や市の健康診断でも“H”のつかない、HbA1c5.6未満を目指して生活習慣を整えましょう。
そうすれば、おそらくコレステロールや中性脂肪も改善されているはずです。
あなたがもしHbA1cが6.0%を超えてきたら、(糖尿病に近づいてきてしまった・・・これはかなり危険だぞ。)と、自分を戒めて欲しいものですね。
参考文献「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」
糖尿病の予防・改善には、血糖値のコントロールは必須と言われています。 運動・食事制限等が大切になってきます。 しかし、急に生活習慣を変えれない方も多いと思います。
糖尿病はとても恐い病気です。放っておくと様々な合併症を引き起こしたりと、大変なことになります。 糖尿病予備軍の人も同じです。放っておくと糖尿病になってしまいます。
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