この10年間の中で1位と2位は不動、3位と4位が多少入れ替わる程度です。
この亡くなる原因と糖尿病にはどのような関係性があるでしょう。
インスリンも人工透析もない時代であれば、糖尿病になってしまったら糖尿病ケトアシドーシスで昏睡状態に陥り、そのまま亡くなっていたでしょう。
また腎不全の進行があれば、尿毒症で亡くなっていたでしょう。
現代はこれらが直接の原因で亡くなることはほとんどありません。
しかし、合併症による亡くなる確率が高くなりました。
血糖のコントロールがつかないと、微細な血管から障害されるために腎症や網膜症を発症しますが、生命予後としては微細血管よりも大血管による合併症の影響が大きいと言えます。
糖尿病患者は大血管がダメージを受けているので、心疾患と脳血管疾患を起こすリスクが非糖尿病患者よりも高くなっています。
もちろん、コントロールがついていればこれらの大血管の合併症によって亡くなることも減少します。
ということは、糖尿病のコントロールをしっかりしていれば、糖尿病患者も悪性新生物での亡くなる確率がトップになるということです。
悪性新生物、つまり癌の予防にも規則正しい食生活と適度な運動は必要です。
そして何より早期発見と早期治療です。
糖尿病患者がしっかりコントロールをつけようとしたら、自分の身体をしっかりメンテナンスするためにも定期通院をすることになります。
糖尿病患者は毎月の定期通院がありますから、健診を受けっぱなしということはないでしょう。
糖尿病に罹っても、コントロール次第では余命を非糖尿病患者と同じくらいに伸ばすことが可能な時代になりました。
あとは本人の心がけ次第と言えるでしょう。
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