通常、正常な耐糖能があれば(空腹時血糖:70~110mg/dl未満 食後血糖:140mg/dl未満)なので、食後血糖は140mg/dlを超えないように、インスリンが調節を行います。
そして2時間~2時間半くらいには食前値までの血糖に戻るのです。
血糖値は食後1時間もすればピークを迎えますが、糖代謝が悪くなりインスリンの分泌量が減るもしくは遅くなるなどの障害が出ると、血糖のピークもそれに従って遅くなります。
通常1時間のところ倍かかり、2時間になるのです。
これが食後高血糖(境界型)と言われているタイプや、糖尿病の仕組みになります。
正常な人だと食後でもほとんど数値が変わらない人もいます。
正に理想的です。
だいたい、正常な人も、糖尿病の人も食前と食後の血糖の差は70mg/dlと変わりありませんが、食後高血糖の人に関しては、食後のみの血糖が高くなるため、その差は90mg/dlになってしまうのです。
もちろん、その差が高ければ高いだけ、高血糖であることを示していますし、体への侵襲も大きいです。
中には、急激な血糖の上昇そして下降による低血糖などを引き起こす可能性も否定できません。
簡易的血糖測定器はHiなると血糖は1000mg/dlを超えています。
管理が悪いですよね。
そんな人はとっくに昏睡だろう。
そう思いますよね。
いえ、実はそうでもないのです。
時々いますよ、そういう患者さん。
ですが、危険性は最大です。
大概キーパーソンが居ない独居の方が多いです。
あと、男性に多く見られます。
そこまで行くと、すでに色んな合併症を抱えてしまうのです。
血糖コントロールは生活習慣病を防ぐうえでも大切です。
年齢を重ねてくると否が応でも血糖は上がってきます。
血糖コントロールは認知症の防止にも役立つ事を知っておきましょう。
例えば、いつもは毎食3回(朝・昼・夕)と食べていたのに、今日は友人と食事会だからお昼抜きにして夕食はいっぱい食べようと、計画したとします。
要するに1日1600キロカロリーなので、朝500キロカロリー摂取したとしても、残り1100キロカロリー分残っており、アルコール、食事、のカロリーを足しても大体の合計に当てはまるという図式。
ですが、朝食事をしてから、夕食時をするまでの時間が長ければ長いほど、次に摂った食事の栄養は吸収されやすくなるのです。
空腹時間が長かったことから夕食事量は当然増え、結果血糖値も高くなるのです。
これは、カロリー計算で血糖もコントロールを図れると思い違いをした結果なのです。
この場合、いつものように3色きちんと食べる。
食間は空けない。
夕食は友人と食事会なので、何を食べるかにもよりますが、
まず、サラダ、海草、キノコ類などから(食物繊維)から食べる。
このようにして食べ
始めると、血糖の急激な上昇を防ぐことが出来、小腹も満たしてくれるので、食べすぎ防止にもつながります。
次に摂取したいのは、お肉や魚などのタンパク質が多く含まれているものを頂きましょう。
タンパク質は消化に時間がかかり、食べても太りにくい食材です。
最後は炭水化物である、ごはんやパンです。
炭水化物は最終的にはグルコースまで分解されてブトウ糖となり、わたしたちの体のエネルギー源となっていくのです。
消化に時間のかかるものから摂取していくことにより、消化にタイムラグをかけ血糖の上昇を抑えることができるのです。
参考にしてみてください。
食べ物が胃での消化を終えるまで時間がかかります。
だいたい約2時間~3時間くらいでしょうか。
なのに、なぜ血糖はすぐ上がってしまうのか。
血糖の原材料は炭水化物です。
炭水化物の消化には各消化酵素が関与してデンプンに分解され、さらにブドウ糖まで分解されて小腸で吸収されます。
糖質の吸収は小腸で行っているため、胃を通過します。
そのため、ダイレクトに結果が出やすくなるのです。
約30分ほどで血糖は反映されます。