妊娠がきっかけでに血糖値が高くなったり、血糖値が高い状態が初めて発見された場合に妊娠糖尿病と言われています。
軽症の場合は産後正常に戻ることも多いようです。
ブドウ糖の代謝に異常が生じ、必要なインスリンを分泌すことができなくなって血糖値が上昇して発症しやすくなります。
上記の場合、血糖値が上昇しやすいと言われています。
妊娠糖尿病治療は、まず食事療法から始めます。
しかし血糖値が非常に高い時にはインスリン療法が必要となる場合もあります。
普通、出産後には血糖値は改善することが多いのですが、しかし改善がみられない場合、将来的に糖尿病を発症しやすいので、出産後も時々血糖値を測定し、高血糖の早期発見、早期治療を心掛けてる必要があります。
また、妊娠前から血糖値が高かったと考えられる妊婦さんの場合、分娩後も治療を続けることが重要で、それに糖尿病になりやすい体質の女性は、妊娠前に血糖値を測定し、高かった場合には治療を行って改善してから妊娠することが大切です。
決められた1日の摂取カロリーを6~7回に分けて食べます。
それにより、食後の血糖値を急上昇するのが抑えれて胎児に過剰なブドウ糖が送られない為、合併症を防ぐことができます。
気になる摂取カロリーですが、
非妊時の【身長(m)の2乗×22×30kcal/kg】に妊娠中・授乳中に必要な量を加えます。
例)
例えば身長155センチメートルなら、 1.55×1.55×22×30で約1585.65キロカロリーとなります。
妊娠初期 | 妊娠中期 | 妊娠末期 | 産褥期 | |
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妊娠中の付加量 | +50 | +250 | +450 | +350 |
糖分・塩分・油分を控えた妊娠糖尿病の食事療法のメニューは妊娠糖尿病の改善・予防だけでなく妊娠中の体重管理にも役立ちます。
妊娠糖尿病の食事療法では「食物繊維」を多く摂ることをお勧めします。
食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑えます。
食事療法を余儀なくされると計り知れないストレスがたまります。
けれども、ストレスは色んな意味でマイナスになります。できるだけストレスをためないような方法で食事療法に取り組まなければなりません。
食事療法を行っても血糖値がコントロールできない場合は、インスリン治療が行われます。
尚、妊娠初期ではインスリンは効果的ですが(インスリン感受性)、妊娠中期以降にはインスリンの効ききが弱い為(インスリン抵抗性)、血糖値が上昇しやすいといったような、妊娠時期によってインスリン効果が異なるので、インスリンの使用量を調節する必要があるようです。
妊婦さんの体重が増えすぎないようにしたり、出産に備えた体力作りのためにも軽い運動を行うようにしましょう。
体を動かすことで筋肉の細胞がブドウ糖をどんどん使ってくれます。その結果、血糖値は下がってきます。急激に多くの運動をする必要はないので、始めは出来範囲で5~10分程度の散歩など運動を少しずつ行い、 徐々に20~30分と増やしていき、無理なく続けられるウォーキングやマタニティスイミングなど、妊婦さんに合った運動がありますので、無理をせず続けられる運動で体調を整えることを習慣にして、妊娠期間中ずっと続けるようにましょう。
激しい運動やお腹をぶつけるのは禁物ですので、注意してください。 つい妊娠中は大人しくしていたほうがよいと思い、体を動かす機会を失いがちで、家事もあまりしない方もいるものの、子供のためにも逆効果になりかねないので、適度な運動を心がけて下さい。
但し、高血圧、網膜症などの合併症がある場合、主治医と相談されてから運動をするようにして下さい。