血糖値を下げる効果のある意外な食べ物 その2

少し前になりますが、「アロエ」が健康食品として注目されたことがあります。
現代ほどではありませんが、いわゆる「健康ブーム」のようなもので、アロエはどうやら健康に良いらしい、と、こぞって様々な食品メーカーがアロエを含んだ食品や、サプリメントなどの形で販売をしました。
そしてこのアロエ、なんと血糖値に対してもよい効果があることが期待されています。
この記事では、アロエと血糖値の関係について解説します。

アロエ

アロエは血糖値を下げる効果がある?

アロエが食品や飲料、お菓子などに取り入れられるようになってからは、アロエという植物もそれほど珍しいものではなくなりました。
とはいえ、改めて見るとかなり特徴的な造形の植物であるともいえます。

さて、このように特徴的な外見を持つアロエですが、特徴的なのは外見だけではありません。
実は、「健康」というキーワードが日本で大流行するはるか昔から、アロエは健康効果の高い植物として有名でした。
「医者いらず」とまで言われるその歴史は古く、古代オリエントや古代ローマ時代から、すでに薬用植物として栽培されていたほどです。
日本には鎌倉時代に伝来したと呼ばれています。

さて、肝心の血糖値を下げる効果、血糖値の上昇を抑える効果についてですが、こちらも当然、研究の対象となってきました。
結果として、現在の見解では、アロエは「血糖値を下げる効果が期待できる」とされています。
アロエには、アルポランという成分が含まれています。
これは多糖類なのですが、このアルポランという成分は、インスリンの分泌を促し、血糖値を下げる効果があるとされているのです。
結果的に、このアルポランの作用によってインスリンの分泌が促されれば、血糖値の上昇が抑えられるという効果がもたらされるため、アロエを摂取すること=血糖値の上昇を防ぐ効果がある、と理解してよいでしょう。

ただし、このように血糖値を下げるのに絶好の成分を含むアロエにも泣き所はあります。
それは、「苦い」ことです。

苦い

アロエの果肉は、見た目はゼリー状で食べられそうなものですが、実際に収穫して口に含んでも、とても食べられるようなものではありません。
また、味が悪いと、いくら健康のためといっても続けることが難しくなってしまうので、充分な効果を得られなくなってしまう可能性があります。
このような問題に対しては、アロエを薄くスライスしてヨーグルトと一緒に食べたり、ジュースにしてみるなどの方法がインターネット上で紹介されていたりします。

前者は「アロエヨーグルト」としてすでに商品化されているものがありますが、この記事を読んでいらっしゃる方々は血糖値、すなわち糖分が気になっているはず。
糖質の含有量には充分に気を配りましょう。
糖の量を自分で調整できるプレーンヨーグルトなどを用いるのも一つの有効な手段といえるでしょう。
ジュースについても同様で、砂糖や甘味料をどっさりと入れてしまったのでは、せっかくのアロエが持つ血糖値を下げる効果が充分に発揮できなくなってしまう恐れがあります。
糖を用いることそのものはいけないわけではありませんが、量や頻度には充分に気をつけたいところです。

また、アロエについてはサプリメントの開発も進んでいます。
アロエから有効成分を抽出したこれらのサプリメントは、アロエの最大の弱点である「食べづらさ」を、錠剤のかたちにすることで克服しています。

このようなアロエサプリメントを摂取することで、血糖値の上昇、ヘモグロビンA1cの値が低く保たれたという研究結果が示されています。

また、それだけではなくインスリン抵抗性を改善する作用も認められています。
インスリン抵抗性とは、インスリンが体内で分泌されても、それが充分に血糖値に対して作用しないという状態のことを意味しますが、これが改善されるということですから、分泌されたインスリンが充分に血糖値を下げるはたらきを示しているということになります。
美容や整腸作用に注目の集まるアロエですが、ここまで述べたように血糖値の改善にも大きな活躍をすることがわかりました。
日々の食事の中に適切にアロエを取り入れ、上手に糖分と付き合っていきたいものですね。

サイトリンク