糖尿病になると何が起きるか

糖尿病は怖い病気というイメージがあります。実際怖いです。
なぜなら、血糖値が高くなることにより、末梢の血管が障害を受け、それが細胞の壊死、臓器の機能不全を招くからです。

具体的にはどのような問題が生じるのでしょうか。いくつか挙げてみましょう。
糖尿病になったばかりのうちは、特に自覚症状がないという方もいます。典型的にはのどの渇き、多尿、多汗、倦怠感といった風邪に似た症状の場合もあります。
このくらいで済んでいるうちはいいのですが、問題は糖尿病による様々な合併症です。

糖尿病の合併症

糖尿病の三大合併症には、細小血管障害の糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害があります。
名前を聞いただけでも寒気がするくらい怖いことが想像つきますね。

糖尿病網膜症は網膜が侵され視力が低下、ひどくなると失明です。
糖尿病の罹病期間が長くなるにつれて発症率は高くなり、罹病期間が20年を超えると80%以上!
最近では年間4000人が糖尿病性網膜症になっており、成人の中途失明の原因の第2位にランクされています。

糖尿病腎症は、罹病後10年くらいで発症してきます。
最終的には腎不全になり透析なしでは生きていけなくなります。
現在、年間3万6000人が新たに血液透析が必要になっているとされていますが、糖尿病腎症が約4割を占めています。怖いです。

糖尿病神経障害は、糖尿病発症後10年くらいで見られる障害です。糖尿病で神経まで侵されてしまうとは、本当に恐ろしい病気だということが分かりますね。

このほか、糖尿病によって大きな血管も障害されるため、動脈硬化症を併発することもあります。
こうなると、心臓疾患や脳血管障害も合併しやすくなります。
日本の高齢者人口の増加や糖尿病治療の向上につれて、糖尿病患者も高齢化しています。
病気でいる期間が長くなるにつれ、糖尿病性の足の病変、つまり、潰瘍や壊疽により、切断に至るといった事例も珍しくなくなりました。

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