血糖値を上げない食事に取り組む

肥満体質は、成人病になりやすいというのは一般的な話です。
先日もテレビ番組である芸能人が自分の健康診断の数値は、全てが健康な範囲内であることを告白すると、スタジオはどよめいていました。

肥満でも正常な数値になるのは、糖尿病の人にとってはうらやましいものです。
ブドウ糖負荷試験(GTT)の結果、医者からインスリンが出にくい体質であると診断されたことは前回報告したとおりです。

やはり体質のようで、130kgもある超肥満体の方でも、インスリンが活発に出れば、血糖値は上がらないのです。
体質だといわれれば、あきらめるしかありません。
人のことは羨んでも仕方ないので、まず体重を落とすことにしました。

炭水化物を制限する

炭水化物が最も血糖値を上げる原因なので、炭水化物を制限するのがベストという食事療法がよく取り上げられます。

糖質制限食の基本的な考え方は、できるだけ糖質の摂取を低く抑え、食後高血糖を防ぐというもの。
具体的には、ご飯やパン、麺類などの主食を抜いておかず中心に食べるイメージです。
抜く必要がある主食は、米類、麺類、パンのほか芋などの糖質が主成分のものです。
そこの医師によると、糖質制限食には3つの実践パターンがあります。

糖尿病患者にとっては1つ目か2つ目がお薦めだそうです。
注意しなくてはいけないのは、すでに経口血統降下剤を飲んでいたり、インスリン注射をしている人は、低血糖発作を起こす可能性があるので要注意です。

これらの食事制限を行う際は必ず、医師と相談するように指摘しています。

糖質制限食が糖尿病に効果的

一般的な糖尿病の食事療法として、男性は1日に1600kcal、女性は1200kcalとされています。
日本ではこのようにカロリーだけで評価するのが普通でした。
従来の糖尿病食は、高糖質で低脂肪食を求めていました。
つまり、糖質57%、脂質25%、タンパク質18%のエネルギー比だったのです。
この常識を覆したのが、糖質制限食です。京都の医師が推奨するエネルギー比率は、次のようになります。

スーパー糖質制限食の場合、糖質12%、脂質56%、タンパク質32%。
スタンダード糖質制限食の場合、糖質27%、脂質45%、タンパク質28%。
上記3つのエネルギー比を比較すると、わかるように糖質の比率が大きく異なっています。

なぜ、糖質制限食が糖尿病に効果的なのか?

なぜ、糖質制限食が糖尿病に効果的なのか、次の説明をみれば、素人にも分かりやすいと思います。
身体の中で起こっているインスリンの分泌量で考えれば明らかです。

従来の糖尿病食
糖質代謝経路が主 インスリン追加分泌が必要
糖質制限食
脂質代謝経路が主 インスリン追加分泌が不要

この違いが分かるでしょうか。
一言で言うと、糖質制限食を続ければ、インスリンが出にくい人でも血糖値が上がりにくくなるということです。
血糖値の上昇が抑えられるということは、インスリンを作り出すすい臓が休息できるという大きなメリットがあります。
この食事療法、いいことばかりのような気がしますが、一つ大きな問題があります。
安い主食に比べ、肉類のタンパク質ははるかに高くついてしまいます。
食費が高くつきすぎるというデメリットがあるのです。

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