妊娠糖尿病の検査方法について

妊娠中の女性の体にはに様々な変化が起こります。
これから出産を迎える方や、現在妊娠中の方、ご結婚を考えている方にとってとても重要なので、男性・女性問わず、知識を身につけましょう。

まず、妊娠中に変化することは、外見ですよね。
お腹のの中の赤ちゃんが成長するので、お腹が大きくなります。

外見ではなく、体の内部でも大きな変化が起きています。
その変化がきっかけで、血糖値の数値が高くなってしまうことがあります。まさに、糖尿病の症状です。

妊娠によって糖尿病の症状が出てしまった場合、「妊娠糖尿病」と呼びます。

妊娠糖尿病検査方法

妊娠糖尿病の検査には2種類の血糖値検査方法があります。
随時血糖値検査50gブドウ糖負荷試験です。

随時血糖値検査

血糖とは、一般には血液中のブドウ糖のことを意味します。
ブドウ糖は、エネルギー源として利用されているため、血液中のブドウ糖(血糖)は一定の濃度に保たれています。

そのコントロールを行っているインスリンが不足したり、
あるいはインスリンの働きが弱くなったりすると、血液中に多量の糖が存在することになってしまいます。
血糖の検査で、高血糖の疾患である糖尿病の有無がわかるのです。

随時血糖値検査とは、食事時間に関係なく、時間を決めず随時採血して血糖値の状態を測定する検査です。
妊婦となった方はみなさんが受ける検査です。
健康な人はいつ採血をしても、血糖値がある一定の範囲で保たれています。

50gブドウ糖負荷試験

ブドウ糖負荷試験とは、一定量のブドウ糖水溶液を飲み、1時間経過した時点で、血糖値がどのように推移するかをみて、より正しい判定をしようというのがブドウ糖負荷試験(GTT)です。

血液中の糖分を処理する能力、すなわち膵臓から分泌されるインスリンの働き具合を調べることができる、糖尿病の診断には欠かせない検査となっています。

糖尿病の人の場合、ブドウ糖を飲んだ後に上昇した血糖値は、時間がたってもなかなか下がらす、高血糖になります。

検査の方法と基準値

時期 検査内容 検査方法 基準値
妊娠初期(妊娠4~12週) 随時血糖検査 血液検査 100mg/dl
妊娠中期(妊娠24週~28週) 50gブドウ糖負荷試験 140mg/dl

これらの検査で基準以上の値が出ると、妊娠糖尿病の可能性があるので、確認検査として「75gOGTT」を行います。
この場合、検査10時間前から食事禁止で採血し、そのあと糖のはいった飲み物を飲み、1時間、2時間、3時間の時点で採決を行い数値を測定するという検査です。

時間をあけて数値を測定することで血糖値の変化とインスリンがどん様な状態かを確認することができます。

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この記事を監修した人

監修:宮座 美帆

経歴&活動:
平成25年 臨床工学技士の資格取得。
同年より、広島大学病院に勤務し循環器・呼吸器・代謝内分泌などの疾患を対象に多くの仕事に従事し経験を積む。
現在は医療に関する執筆・監修をこなす医療ライターとしても活動中。
病院・クリニック・企業のHP内コラム等も担当し、読者のみなさまが「病院を受診するきっかけ」作りを積極的に行う。

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