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食後の血糖値について その7

食後、血糖値が下がる時間は?

健康な人の血糖値は、食後1時間をピークとし、その後は徐々に下がりはじめ緩やかなカーブを描きながら、180分後には食前の血糖値まで戻ります。

しかし、糖尿病の人の場合食事をしてからの血糖は、グーッと上昇し始めます。
そして健康な人の倍の時間120~150分後にピークを迎えます。
その後の血糖は急下降をしていくのです。
そして210分後にようやくもとの血糖に戻るのです。

食後の高血糖、ピーク後の急下降怖いですよね。
インスリンが多く分泌されれば、それだけ血糖は下がります。
ですが、その代償もついてきます。
インスリンは脂肪を作り、脂肪の分解を抑制する働きがあるのです。
インスリンが分泌されることは血糖を下げること、そして脂肪を増やすことなのです。

食後、血糖が下がらない原因は?

高血糖の原因は様々です。
それは、糖代謝異常によって引き起こされます。
ですが、だからといって、一概に「高血糖=糖尿病」と勘違いしないでもらいたいのです。

もちろん、糖尿病患者さんの高血糖についても述べていきますが、他の疾患の症状として高血糖が現れることがあるのです。
では、早速見ていきましょう。

ストレス
ストレスを感じることで、体内の防御反応が働き、ホルモンを分泌します。
それにより体は活発となり興奮状態なることで、エネルギーを産生。
インスリン分泌が低下し高血糖症状がみられると言うことになるのです。
ステロイドの副作用
糖尿病で、最近高血糖が続いている方がいらしたら是非、最近処方された薬を確認してみましょう。
特に皮膚科、アレルギー科、耳鼻科、内科など。
確認方法は、もらってきた薬と一緒に「お薬情報」が入っています。
それに詳しく書いてあります。
ステロイドは、糖を合成する働きを高めます。
否応なく高血糖になってしまうのです。
糖尿病の方はステロイドの副作用が高血糖の症状を悪化させるという知識を持ち、他科に受診することが大切です。
クッシング症候群
副腎皮質から分泌されているコルチゾールが過剰分泌を生じ高血糖を起こします。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの異常分泌、身体の代謝異常が原因でおこる。
エネルギーが亢進されることで各症状のひとつに高血糖があります。
末端肥大症
成長ホルモンを作る脳下垂体にできた腫瘍である。
症状の現れ方の中で、糖尿病患者さんの中から発見された例があったといわれています。
褐色細胞腫
副腎の髄質に出来る腫瘍ですが、そのほとんどは良性と言われています。
症状の一つに血糖の上昇があります。

ここに紹介したのは、ごく一部ですが、食後、血糖が下がらず心配な方は早めに内科、内分泌科へ受診をお勧めします。

食後、散歩をすると血糖値は下がる?

運動にも、有酸素運動と無酸素運動がありますが、血糖を下げるために効果的なのは有酸素運動です。
だからと言って、なにもジムに通い始める必要はありません。
毎日続けられないと意味がないからです。
犬を飼っているお宅は、犬の散歩は日課になりやすいですよね。
出来れば日々の記録をつけておくと、ペットとの思い出にもなる上、自分の健康管理まで出来てしまいます。
ですが、食後すぐの運動は避けましょう。
食後は消化のため胃に血液が集まります。
ここで運動すると他に血流をとられ、結果、胃が虚血を起こし胃の痛みを伴ってしまうためです。
同じ有酸素運動でもジョギングなどのハードなものは、脂肪を燃焼するうえで血液中の糖分を(エネルギー)を補充しようとします。

そのため、血糖を下げるには散歩などの軽い有酸素運動が良いのです。

歩幅は、少し大きめに取りましょう。
最初は10分位でもかまいません。
慣れてきたら、別のルートを探検してみるのも楽しいかもしれません。
有酸素運動は、続けることで、ダイエット効果も期待されます。
血糖が下がり、ダイエットにつながればうれしいですよね。
余談ですが、若返り効果は大腿四頭筋にあると言われています。
ようするに太ももの筋肉です。
大きな筋肉を育てること、維持することは老化防止にもつながりますね。

犬の散歩

糖尿病を予防・改善する!

糖尿病の予防・改善には、血糖値のコントロールは必須と言われています。 運動・食事制限等が大切になってきます。 しかし、急に生活習慣を変えれない方も多いと思います。

糖尿病はとても恐い病気です。放っておくと様々な合併症を引き起こしたりと、大変なことになります。 糖尿病予備軍の人も同じです。放っておくと糖尿病になってしまいます。

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この記事を監修した人

監修:宮座 美帆

経歴&活動:
平成25年 臨床工学技士の資格取得。
同年より、広島大学病院に勤務し循環器・呼吸器・代謝内分泌などの疾患を対象に多くの仕事に従事し経験を積む。
現在は医療に関する執筆・監修をこなす医療ライターとしても活動中。
病院・クリニック・企業のHP内コラム等も担当し、読者のみなさまが「病院を受診するきっかけ」作りを積極的に行う。

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