いつも何気なくしているおしっこですが、泡立っていることに気づいたら要注意。
もしかしたら糖尿病といった病気のサインかもしれません。
本記事では、尿が泡立つ原因や、泡立つ尿と糖尿病の関係を解説します。
尿が泡立っているのに気づき不安に思ったら、是非読んでみてください。
尿が泡立つ原因として糖尿病が良く知られていますが、実はそれだけではありません。
尿中に「糖」や「たんぱく質」が通常より多く出ていることや、尿が通常より「濃く」なっていることにより、尿は泡立ちやすくなります。
ある病気によってこれらが起こることもありますが、健康な状態でも泡立つことも珍しくありません。
とはいえ、一度ではなく何度も尿が泡立っていることがあれば、それは何かの病気のサインかもしれません。最後まで読んで、自身の健康状態を確認してみましょう。
尿中に糖が出る原因で、最も有名なのは「糖尿病」です。
一般的に血糖値が160〜180mg/dL以上になると、尿中に糖が出るといわれています。[1]
また、高血糖は腎臓の血管に少しずつダメージを与え、腎臓の機能が下げます。その症状として徐々に尿中のたんぱく質量が増えていくのです。最初は微量のため尿が泡立つほどではありませんが、進行すると多くのたんぱく質が尿に出てくるでしょう。
尿中の糖やたんぱく質が増えると、尿の粘稠度(ねばり)が増し、泡立ちやすくなるのです。
SGLT-2阻害薬という薬を使っている方も尿が泡立つ可能性があるでしょう。
SGLT-2阻害薬とは、糖尿病や慢性腎臓病、慢性心不全の治療に使われている薬で、血液中の余分な糖分を尿に排泄する働きがあります。そのため薬の使用中は尿中の糖分が増えるため尿が泡立つことが考えられます。
泡立つ尿に関係のある病気は糖尿病だけではありません。
腎臓病や血液がんなどにかかっても尿が泡立つことがあります。
それぞれ解説していきます。
腎臓病 |
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腎臓病のひとつである「ネフローゼ症候群」になると尿が泡立ちやすくなります。 腎臓は血液をろ過して、体に不必要なものや余分なものを尿にして排泄する器官です。 ネフローゼ症候群という病気になると、腎臓のろ過機能が下がり、たんぱく質が漏れ出てしまうため尿に多くのたんぱく質が出てしまいます。そのため尿の泡立ちが起こるのです。 糖尿病と大きく異なる点は、ネフローゼ症候群だった場合には全身に強い浮腫(むくみ)が現れることです。 |
血液がん |
尿が泡立つ病気としては、「多発性骨髄腫」といった血液がんも考えられます。 多発骨髄腫とは、形質細胞という免疫細胞ががん化することで起こる病気です。形質細胞ががん化すると、本来病原菌やウイルスに対抗する抗体を作るところ、Mたんぱくという物質を際限なく作り続けてしまいます。そのMたんぱくは最終的に尿中に排泄されるため、通常より尿にたんぱく質が多くなってしまうのです。 |
脱水 |
病気でなくても「脱水」で尿が泡立つことがあります。 暑い季節や運動後で汗を多くかいたときや、十分に水分が摂れておらず体が脱水状態のときは尿が通常より濃くなり泡立つ可能性があります。 ただし糖尿病の時と違うところは、「泡が消えやすい」や「水分を摂ることで改善する」という点です。 |
もし尿が泡立っていることに気づいたとき、糖尿病かどうか気になるかもしれません。
尿が泡立っているだけでは糖尿病かどうかの診断はつきません。
糖尿病の場合には、以下のような他の症状が現れることがありますので、あてはまるものがあるときは早めに医療機関を受診しましょう。
のどが渇く |
水をよく飲む |
尿の回数が増える |
体重が減る |
疲れやすくなる |
泡立つおしっこと糖尿病について、よくある質問をまとめました。
おしっこが泡立つのはどの程度の泡ですか?
尿が泡立つのは、尿中の「糖」や「たんぱく質」が通常より多いこと、尿が通常より濃いことが原因です。
糖やたんぱく質により尿の粘稠度(ねばり)が高まり泡ができるため、消えにくい泡であるのが特徴です。ただしどの程度の泡が異常かなどの基準はありません。
糖尿病のおしっこは泡立ちますか?
糖尿病だからといって必ず尿が泡立つわけではありません。
一般的に血糖値が160〜180mg/dL以上になると、尿に糖が出るため泡立つと言われています。そのため、糖尿病でも治療によって血糖が十分にコントロール出来ている場合には泡立たないと考えられます。
おしっこが泡立っているのは異常ですか?
健康な人でも尿が泡立つ可能性はあります。
そのひとつが「脱水」です。脱水状態で尿が通常より濃くなってしまった場合には泡立つこともあります。十分に水分を補給することで改善できます。
ただし、尿が泡立つ状態が何度もみられる場合には病気が隠れている可能性があるため早めに医療機関を受診しましょう。
糖尿病のおしっこの特徴は?
高血糖になると、トイレの回数が増えるのが特徴です。その性状としては、糖が含まれるため泡立ったり、甘い匂いがすることもあります。
ただしそのときの血糖値によって変動するため、必ずしも上記のような特徴が現れるわけではありません。
おしっこが泡立つのはどの程度の泡ですか?
尿が泡立つのは、尿中の「糖」や「たんぱく質」が通常より多いこと、尿が通常より濃いことが原因です。
糖やたんぱく質により尿の粘稠度(ねばり)が高まり泡ができるため、消えにくい泡であるのが特徴です。ただしどの程度の泡が異常かなどの基準はありません。
尿が泡立つのは、尿中に「糖」や「たんぱく質」が通常より多く出ていることや、尿が通常より「濃く」なっていることが原因です。
最も有名な原因は「糖尿病」です。
ただし、脱水や腎臓病、血液がんなどの病気だけでなく、健康な状態でも尿が泡立つ可能性はあるため、尿が泡立っているだけでは糖尿病とは断定できません。他に、多尿や体重減少、のどが渇く、疲れやすくなるなどの症状がある場合には早めに医療機関を受診しましょう。
医療・取材ライター、病院薬剤師。
大学卒業後、総合病院に勤務し、内科・泌尿器科・透析科・循環器科での服薬指導
を経験。現在は未就学児2人を子育てしながら病院薬剤師として従事、現場経験をもとに医療ライターを行う。
2015年 一般社団法人 日本糖尿病指導療法士認定機構 日本糖尿病指導療法士取得。
会社名 | 合同会社第一Web |
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代表者 | 加藤 洋輝 |
所在地 | 〒003-0002 札幌市東札幌2条5丁目3―15 ドルチェ富士1F―B |
主たる業務 |
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資本金 | 350万円 |
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おしっこが泡立っているのに気づいたけど、これって糖尿病?